富士通、中間利益は8250億円、サービスソリューションが牽引
富士通は、2027年度上半期の連結中間利益を8250億円と報告しました。これは前年同期の1兆7000億円から減少しましたが、その主な要因は、富士通ゼネラルおよび新光電気工業の株式売却による前年同期の特別利益です。調整後利益は8780億円と、前年同期とほぼ同水準でした。
売上高は1兆6263億円に達し、サービスソリューションとハードウェアソリューションの増加が牽引しました。サービスソリューション部門の売上高は5.9%増の1兆1294億円となり、Uvanceプラットフォームが貢献。同プラットフォームは部門売上の35%を占め、前年同期の29%から拡大しました。ハードウェアソリューションも5.7%増の4491億円を記録しましたが、部品コストの上昇と価格転嫁の遅延が利益を圧迫しました。一方、ユビキタスソリューションは、前年のWindows 10更新需要の反動により、売上高が20.6%減の898億円となりました。
調整後営業利益は73億円減少し、1139億円となりました。これは、ユビキタスソリューションの売上減少と、ハードウェアソリューションにおける部品コストの上昇が影響しました。富士通は、次世代CPU、物理AI、量子コンピューターなどの先端技術開発への投資を拡大しています。また、中間配当を増額し、1株あたり25円、自社株買いを実施し、328億円を株主に還元しました。
同社の財務状況は堅調で、コアフリーキャッシュフローは9490億円となりましたが、前年同期の当該数値円から減少しました。これは、在庫の増加と技術投資の拡大が主な要因です。また、取締役会の構成変更や、ガバナンス強化のための指名委員会および報酬委員会の設置も報告されています。富士通は、英国の郵便局会計システムに関する訴訟にも対応しており、その財務への影響は現時点では不明です。
富士通の中間決算は、部門ごとに異なるパフォーマンスを示しています。Uvanceを中心としたサービスソリューションの成長は好調ですが、ユビキタスソリューションの減少とコスト圧力は課題として残ります。先端技術への投資と株主還元は、長期的な成長と価値創造へのコミットメントを示していますが、インフレ圧力と技術変化が激しい環境下で、今後の動向が注目されます。